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スーツケースに詰めたマスク――中国工場再始動の舞台裏

12   2020-03-10   https://www.swflex.com/

【マレーシア・ペナン発 ロイター】1 月にコロナウイルス感染拡大の情報が世界中に広がった時、マレーシアのテクノ企業QDOS の経営層は、中国工場の操業を継続するために急務となる事項を速やかに把握した。それは現地の 800 名の従業員分のサージカルマスクを十分確保することだった。
同社はフレキシブルプリント配線板を製造し、世界上位 10 社のスマートフォンメーカーのうち 5 社に製品を供給している。感染症の状況が深刻化するにつれ、中国国内のマスク在庫は瞬く間に払底し、十分な量を調達することができなかった。
だがマレーシアではマスクの供給逼迫は生じていなかった。
厦門工場が春節休暇で一時停止となり、マレーシア籍従業員が一時帰国したタイミングで、QDOS は従業員とその家族が帰社する際、手荷物にマレーシアから調達したマスクを可能な限り詰め込む方針を決定した。
「多くのマレーシア人スタッフが家族連れで行き来しており、1 世帯あたり 150 キログラム分のマスクを持ち込んでもらいました」と、同社のマレーシア国内 2 工場のうち一拠点で取材に応じた QDOS グループ CEO のジェフリー・ファンはロイターに語った。
「マスクがなければ従業員は出社できません。当初は必要なマスクの量がまだ足りない状況でした」
最終的に QDOS は厦門工場の従業員向けに計 5 万枚のマスクを確保し、3 月末までの必要量をまかなうことに成功した。
厦門工場は市内でいち早く防疫規定を順守した工場の一つとなり、春節休暇後早期に再稼働を実現したことから、先月中国のテレビ番組で取り上げられた。
工場では 1 人 1 日に 3 層構造マスクを 1 枚配布し、日中に最初のマスクが劣化した際の上から重ねて使用する 2 層マスクも追加で支給している。
「2 層マスクは入手しやすいものの、ウイルスの遮断性能は高くありません。当時マスクは非常に貴重な資材でした」とファンは述べた。
取材:Krishna N. Das