米国電子業界専門情報コンサルティング会社 Prismark の調査データによると、2011 年の世界フレキシブル配線板(FPC)生産額は 92 億米ドルに達し、プリント配線板(PCB)全体市場の 16.6% を占めました。2016 年には世界 FPC 生産額が 132 億米ドルまで拡大し、年間複合成長率 7.5% を記録、PCB 業界の中で最も成長が速い分野の一つとなり、全体市場シェアも 18.4% まで上昇すると予測されています。
FPC の需要拡大を牽引する主な要因は、スマートフォン、タブレット、タッチ機器などのコンシューマーエレクトロニクスです。加えて、車載電子、医療電子といったハイエンド電子機器における FPC 採用比率も年々高まっています。
FPC コネクタはフレキシブル配線板の機能部品として、スマートフォンを代表とする電子機器の小型化が急速に進む環境下、民生電子機器内でフレキ基板と基板を接続する主要な接続方式の一つとなり、活用がますます普及しています。
車載市場では FFC/FPC コネクタが GPS 機器、液晶ディスプレイ、カーオーディオ、DVD プレーヤーなど車載エンターテイメント機器に広く採用されています。医療分野では患者モニターをはじめとする携帯型医療機器の小型化を実現する上で活用され、多くの現場で軽量・コンパクト設計が必須要件となっています。さらに軍事・航空宇宙分野でも FFC/FPC コネクタの導入が進んでいます。
FPC コネクタの最大のメリットは、基板上や筐体内の限られた空間を効率的に活用できる点です。コスト削減につながるだけでなく、コンパクトで可動性に優れた機器設計を実現でき、多くの電子機器分野で幅広く採用されています。もう一つの強みは、可動部品同士の電気的接続を実現できることです。例えばデジタルカメラのディスプレイは引き出したり角度を調整したりしても本体との導通を維持でき、折りたたみ式・スライド式のノート PC やスマホの画面と本体の接続などに活用されています。
市場活用状況から見ると、現行主流は 0.5mm ピッチ製品であり、0.3mm ピッチ製品も普及が進んでいます。今後 FPC コネクタの開発の二大軸は低背化と狭ピッチ化、特に狭ピッチ化が重要なトレンドとなります。民生機器市場では製品の小型化が進む一方、多数の機能モジュールが一体化されるため、多ピン化が求められています。そのため FPC コネクタには多接点、さらなる狭ピッチ、小型形状が求められ、最終的に高密度実装を実現することが目標となっています。
また、安定性と信頼性は依然として FPC コネクタの最重要性能指標です。設計段階においては、樹脂の流動性、端子特性、嵌合力、コネクタロックカバーなど各項目について、各種解析ソフトを活用し詳細かつ全面的な検証を事前に実施し、十分な強度を持つ構造を確定し、設計上の品質・信頼性を担保する必要があります。加えて、FPC コネクタの製造工程では半自動、さらに全自動による組立・検査・梱包ラインを導入することで手作業を削減し、人為的要因による品質不良や各種不具合の発生を大幅に抑えています。
